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土佐打刃物の鍛造所見学に行ってきました!

土佐山田にある土佐打刃物の鍛造所「尾田刃物製作所」さんに見学に行ってきました。
そちらの様子を写真付きでご紹介!
  • 作業場に近づくにつれ、ガンガンと規則正しく打ち付けている音が聞こえてきました。我々を出迎えてくれた鍛冶職人の尾田さん。今回の見学のために、この写真のような細い鋼の棒と、鉄の棒から形作っていく作業工程を見せてくれるとのこと。
  • まずは火で鉄と鋼を火床(ほくぼ)で熱していきます。遠巻きに見学している私達のところでもかなり熱く、夏場の作業の大変さが想像に難くないです。ちなみに火床にはいっている少し太めの棒が鉄です。
  • 鉄と鋼それぞれを熱しては打って強くしていきます。そしてホウ酸・鉄粉・鉄くずをまぜた接着剤で鉄と鋼をくっつけていきます(くっつけるために、熱してはまたうっていくという作業を繰り返します)。
  • 鍛造した鋼の先端部分を切り落とし、形を整えていく作業に入ります。写真左にあるのはサイズをはかるための道具。作るものによって刃渡りや取っ手の幅が異なりますが、長年の経験から一発で合わさるというところがさすが職人さん!
  • 均一に打つ部分、少し斜めに打つ部分(刃の部分になります)などによって道具を変えながら鍛造・整形を繰り返すと、私達も見慣れた刃物の形に近付いていきます。
  • この後の作業としては、研磨仕上げ→焼き入れ→刃付け→バフ磨きというものがあり、それらを行うことによって最終的に写真のような鉈になるとのこと。

さいごに

香美市土佐山田周辺には以前、たくさんの土佐打刃物を作っている刃物製作所や鍛造所があったそうです。ほかの伝統産業と同様、後継者不足や人々のライフスタイルの変化、土佐打刃物の発展するきっかけとなった林業や農作業の機械化に伴って、残念ながら数が減ってきてしまっているのが現状です。
 
ただ、今いらっしゃる職人さんたちも、昔ながらのものをつくるだけではなく、いろいろと工夫をされてこの土佐打刃物の伝統技術を残していこうとされています。より多くの方に手に取っていただき、需要を生み出すことでこうした技術が残っていくことを願ってやみません。

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